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フルメタル・パニック!ずっと、スタンド・バイ・ミー

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      【1巻あらすじ】

    いかなる国家にも属さない、軍事による平和維持活動を主とする対テロ極秘傭兵組織ミスリル。軍事的な緊張状態にある紛争地帯などに出没し、テロリストや独裁政権に対し、強襲揚陸潜水艦「トゥアハー・デ・ダナン」や、最新鋭の人型強襲兵器「アーム・スレイブ」などを送り込み、これを殲滅している秘密組織である。


    ミスリルの特別対応班に所属するエージェント相良宗介は、都立陣代高校に生徒として潜入し、仲間と共に千鳥かなめを秘密裏にボディーガードするという特殊任務を与えられる。幼少時からゲリラ傭兵として激戦地を渡り歩いてきた宗介は、平和な日常での常識が皆無で日本の生活に全く馴染めず、ひたすら失敗を繰り返す。初めは軍事オタク扱いされて避けられていた宗介だったが、二人は次第に打ち解けていく。


    そんな中、ミスリルに敵対するテロ支援組織アマルガムの幹部で、宗介のかつての仇敵ガウルンが、修学旅行中のかなめを拉致すべく、学年全員を巻き込んでハイジャックを決行する。なぜ、かなめが狙われるのかさえ分からない絶望的な状況下で、援軍の到着を待つ宗介は、ひとり決死の反撃を開始する。


    享楽的に戦闘を楽しむガウルンの駆る、謎の特殊兵器を持つ新型アームスレイブとの戦闘により負傷した宗介らは、かなめを連れて逃亡するが、次第に敵の包囲網は狭まっていく。絶体絶命の窮地に陥ったその時、ダナンからの緊急展開ブースターにより射出された、ミスリルの新型アーム・スレイブ「アーバレスト」がその姿を現すのであった。

        (Wikiより)


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     とうとう、1998年から続いた『フルメタルパニックシリーズ』完結!幾度もの発売日延長で、随分難産だったみたいですね。

     あの学校での戦闘も過去のこととなり、宗介が去ってすっかり静かになった陣代高校。あの騒ぎで宗介を憎んでいた孝太郎も信二の説得によって徐々に心がほぐれてきた。あの騒がしく子供ぽかった恭子も髪型を変えメガネを外して大人っぽくなり、孝太郎といい具合に。そんな面々も卒業式を間近に控えていた。しかし、心に引っ掛かるのは宗介たちのこと。あいつらは今どこで何をしているのだろう・・・。
     レナード率いるアマルガムによって人も兵器もボロボロになったミスリル。宗介やテッサたちトゥアハーデ・ダナンの面々はTAROSによって世界をリセットし改変しようとしている彼らを止めるべくメリダ島へと向かっていた。そんな彼らにアフガンのソ連核施設基地がレナード一派に占拠された報せが入る。現実的な核戦争を止めるのか、非現実的な世界の改変を止めるのかミスリル隊員の間に溝が広がり始める・・・。メリダ島へと向かうことに迷いを感じた宗介は拳銃を忍ばせ、デ・ダナンの司令室へと向かうのだった・・・。

      補給物資や政治学、兵器運用など考証がしっかりされてあるので、ひしひしとミスリルとアマルガムとの戦力差に焦りを感じさせます。レーバテインにも安易なパワーアップを避け、強いところもあればポンコツなところもあり、なかなかこちらを安心させてくれません。しかし、そんな窮地もギリギリの機転を利かして、敵を蹴散らしていく様は読んでいて爽快でした。
     これまでの伏線回収に話は少し慌しく詰め込んできます。宗介がメリダ島で孤軍奮闘の中、かなめを目覚めさせるために賀東節を捲くし立てるところにクスリ。死を迎えようとしていた宗介がレーバテインの中で動画を見たあとに発した言葉にグッ。最後の皆がみている中にもかかわらず、宗介がかなめにした○○。宗介、成長したなぁ〜と思いました。ソルジャ−・ミーツ・ガールだったのが、ちゃんとボーイ・ミーツ・ガールになりましたね。あくまで宗介という男の子と、かなめという女の子の物語という賀東さんの狙い通りにうまくまとめられたのではないでしょうか。賀東さんも前もって十分警告したとおり、気軽に読める小説、ライトノベルの本分を真っ当したところは、僕としてはまぁ、いいんでないかと。お約束的なところですが、それを差し引いても今まで手に汗握らせてもらいましたから。賀東さん、長期連載お疲れさまでした。四季さんもかわいらしくキレイな絵をいつもありがとうございました。後日談とか短編は、また気が向いたときにやってくれたら嬉しいです。
     ここで気になるのが今後のアニメ化。「けいおん!」に一区切りついたら、やってほしいですな京都アニメーションさんと角川さん。TSRみたく、ゆっくり消化して欲しいです。スタッフの人もやりたい人多いんじゃないでしょうか。待ってます。
    葉風 * 読み物(小説) * 00:46 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

    闇の守り人 (新潮文庫 う 18-3)

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      評価:
      上橋 菜穂子
      新潮社
      ¥ 620
      (2007-06)
      Amazonおすすめ度:
      熟成されたファンタジー
      本物。間違いなくお勧め
      魂の葛藤が描かれる
       【あらすじ】

      女用心棒バルサは、25年ぶりに生まれ故郷に戻ってきた。おのれの人生のすべてを捨てて自分を守り育ててくれた、養父ジグロの汚名を晴らすために。短槍に刻まれた模様を頼りに、雪の峰々の底に広がる洞窟を抜けていく彼女を出迎えたのは――。バルサの帰郷は、山国の底に潜んでいた闇を目覚めさせる。壮大なスケジュールで語られる魂の物語。読む者の心を深く揺さぶるシリーズ第2弾。

       (裏表紙のアオリより)

       【著者経歴】

       東京都生まれの児童文学作家、ファンタジー作家、SF作家、文化人類学者。

      立教大学文学部卒業。同大学院博士課程修了。女子栄養大学助手、武蔵野女子短期大学非常勤講師、川村学園女子大学講師を経て、現在同大学の准教授。

      1989年、『精霊の木』で児童文学作家としてデビュー。1991年に刊行した『月の森に、カミよ眠れ』で翌年、日本児童文学者協会新人賞を受賞し、同時期の荻原規子やたつみや章と並んで日本古代を題材とした日本的ファンタジーの書き手として注目を浴びる。だが、1996年刊行の『精霊の守り人』で独自の異世界を舞台にした女用心棒を主人公にしたハイ・ファンタジー作品を発表。同作は、野間児童文芸賞新人賞・産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞。2008年6月には、英訳も出版される予定だ。以後、〈守り人シリーズ〉として書き継いでいくことになる。『闇の守り人』で第40回日本児童文学者協会賞、2002年には〈守り人シリーズ〉で第25回巌谷小波文芸賞を受賞。『神の守り人』で小学館児童出版文化賞を受賞するなどしている。また再び古き日本を舞台にした『狐笛のかなた』で野間児童文芸賞・産経児童出版文化賞推薦を受賞した。日本児童文学者協会会員。

      大のアニメファンであり、大学時代は授業を抜けて「機動戦士ガンダム」や「伝説巨神イデオン」の設定資料集を買い求めたことがあったとのこと。また、『攻殻機動隊』シリーズのファンであり、同作の主人公草薙素子を好みの女性として挙げている。『精霊の守り人』のアニメ化の際は製作にも企画段階から参加している。 

      ファンとの交流を大切にしており、サイン会なども頻繁に行う。


       (ウィキより)

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      ◎『精霊の守り人』に続く上橋 菜穂子さんの守り人シリーズ二作目。大分前に読んだものを思い出しながら書き込んでいます。
       うん、面白い!今回は手に汗握る人と人の謀の渦の中へとバルサは巻き込まれます。
       前作の新ヨゴ皇国とはまた違った習わしやお国柄などがしっかり描かれて、またそれらが物語にしっかり関わっていて、上橋さんの世界観づくりの凄さと確かさに舌を巻きます。
       人々の後ろ暗い企ての闇を包み込み見守るような、ヒョウル(闇の守り人)やティティ・ラン(オコジョを刈る狩人)たちなどの謎めいた優しくも厳しいものを湛えたより深い闇が何とも良いですね。バルサとあの闇の守り人との槍舞には、胸にこみ上げるものがありました。
       人はちっぽけなもの、またそうであるが故に様々なものに囲まれ繋がっている。大きな山や空や何かに囲まれながら僕らは生きているんだなと思いました。
      葉風 * 読み物(小説) * 23:58 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

      精霊の守り人 (新潮文庫 う 18-2)

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        評価:
        上橋 菜穂子
        新潮社
        ¥ 580
        (2007-03)
        Amazonおすすめ度:
        哲学ですね
        ・∀・)ふんふん「精霊の守り人」
        大人も納得のファンタジー
        【世界観】

        この作品の世界には、目に見える人間の世界(サグ)と目に見えない精霊の世界(ナユグ)がある。この二つの世界は同じ時、同じ場所に重なって存在する。呪術師は呪術によってナユグを見たりそこの生き物と話したりできる。また、ごく一部の人間(主に子供)は、呪術を用いなくてもナユグが見えることがある。まれにサグとナユグの交わる場所があり、カンバルの山の底、青霧山脈の谷間などがそうである。物語に主に登場する国は、新ヨゴ皇国、カンバル王国、サンガル王国、ロタ王国の 4 国だが、後半になると海の向こうの大国であるタルシュ帝国およびそれに征服された枝国(属国)も登場する。言語は国によって異なり、国によって宗教も異なる。
         

        【あらすじ】

        短槍使いの女バルサは、青弓川に流された新ヨゴ皇国の第二皇子チャグムを救う。彼はその身に、この世(サグ)と重なって存在する異世界(ナユグ)の水の精霊ニュンガ・ロ・イム〈水の守り手〉の卵を宿していた。チャグムの母、二ノ妃は、バルサにチャグムを連れて逃げるよう依頼する。新ヨゴの建国伝説では初代皇帝トルガルが水妖を退治したとされ、水妖に宿られたチャグムを、皇国の威信を守るため父帝が秘密裏に殺そうとしているのだ。同時に、チャグムは、ニュンガ・ロ・イムの卵を食らうナユグの怪物ラルンガからも命を狙われていた。チャグムを連れて宮から脱出したバルサは、卵がチャグムの体を離れる夏至まで、幼馴染の呪術師タンダやその師匠のトロガイと共にチャグムと暮らし始める。バルサもかつて幼い命を奪われかけ、父の親友で短槍の達人ジグロに助けられて故郷カンバルを離れた経験があった。そのころ星読博士のシュガは、チャグムに宿った卵の精霊がかつてトルガルが倒したとされる水妖と同じだと考え、過去の記録を調べはじめる。そこでシュガは、トルガルの伝説が歪曲されたものであるということと、本当はニュンガ・ロ・イムが雨を降らせて作物を助ける存在だということを知る。

         (ウィキペディアより)

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        ◎大分前に読みました。アニメから入った者ですが、活字で見てもやはり上橋さんの紡ぎだす不思議な世界観は面白かったです。文化人類学者として培われたものを活かして、本の中で人々が食べたり働きながら暮らしている息づかいが確かに伝わってきます。
         科学技術にまみれた暮らしをしている僕としては「そういうものの考え方や見方もあるのか」と様々な驚きに出会いました。よく「ザシキワラシ」とかの子供にしか見えないものがあると様々な国の物語がありますが、それは僕らが住むこの世の『ナユグ』かもしれないですね。ちょっくら探してきます。
         あとがきにもありましたが、外国の人に「日本に『指輪物語』のような長編ファンタジーはあるか」と聞かれたら、僕は迷わずにこの『守り人シリーズ』を挙げることができます。

        追記:それと、原作の良さを損なうどころかより厚みをもたせたアニメ版の出来を知りました。
        葉風 * 読み物(小説) * 18:18 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

        狐笛のかなた (新潮文庫)

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          評価:
          上橋 菜穂子
          新潮社
          ¥ 620
          (2006-11)
           もち子「いいですね、これ、上橋さんとっても好きになりました」

           メロン「うん、ほんと、面白いこともあるけど素晴らしいといったほうが相応しい、美しい文章の数々だったね。例えば、宮部みゆきさんも挙げられている・・

          “若者は、はっとして手をひっこめ、しばらくたたずんでいたが、やがて、衣で手をふいて、もう一度そっと手をさしのべてきた”

           といったところなど、上橋さんの女の人としての優しさに溢れていて、男の僕も優しい気持ちになったり、女の人ってこういうことが嬉しいのかとためになったよ」

            ジン「終わりのあたりで小春丸を救うところとか、はらはらして面白かったぜ。なんだか、上橋さんは他の作家の人とは一味違うな」

           メロン「元々は文化人類学者の方だからね、設定や表現感覚が奥深いよね。上橋さんのお話は、子供向けに作られた児童文学なんだけど、とても子供たちだけのものにしておくには勿体無い。いつもはあまり本を読まない方も、上橋さんのものなら眉間にしわを寄せることもないだろうね」

           もち子「上橋さんの本は、女の方にとてもオススメですよ。見て悪いことはないはずです」
          葉風 * 読み物(小説) * 12:02 * comments(0) * trackbacks(0) * - -

          せまるニック・オブ・タイム (富士見ファンタジア文庫 92-20 フルメタル・パニック)

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            レーバテインの活躍によってにニケーロでの戦いに勝ち、アマルガムに手痛いしっぺ返しを与えるべく世界各地に散り々々なってしまった仲間たちを集めるテッサ達。その傍ら、テッサはレモンとレイスに、モスクワへと旅立つことを命ずる。いまだに冷戦の続くこの世界が、始まったところへ行くために・・・。
            カナメとテッサが同じ誕生日のわけ、ウィスパードが生まれたわけ・・・、次巻の長編最終巻へ向け、物語の焦点は絞られていく・・・。
            ライトノベル以外にも、アニメのシリーズ構成や脚本、ゲームのストーリー原案や監修と忙しい、賀東昭二さんの最新刊。
            相変わらず、軍事などの豊かな知識を駆使し、手に汗握らせていただきました。
            以下、ネタバレします





            「妖精の羽」って、ああいう力を持ってたのですね。賀東さんが前に飛行可能にしたいというようなことをおっしゃていたから、てっきり飛行ユニットかと思っていました。
            それにしても、相変わらずレーバテイン君はエネルギーの食いしん坊さんですね。こういう、新型で火力が強いけど弱点も豊富というような設定とか、どんな戦略が飛び出すのか楽しみにさせるところが憎たらしいくらい良いですね。
            絵も女の人らしい柔らかな線と四季さん独特の優しい色使いで、表紙絵のテッサ嬢のはかなげな顔にはドキリとさせられました。本屋で買うとき、レジが女の人でも堂々と差し出せました。
            宿命に目覚めたカナメは果たしてどう世界を変えようというのか、宗介たちミスリルは乏しい戦力の中でそれをどうやって止めていくのか・・・、次の巻が楽しみです。
            葉風 * 読み物(小説) * 15:11 * comments(0) * trackbacks(0) * - -
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